助産師の仕事と求人状況は?

助産師の仕事と求人状況

助産師の仕事と求人状況は?

助産師の仕事の内容、求人状況、年収、看護師から助産師になる方法を最新のデータと実際に働く助産師さんのリアルな評判を体験談からまとめました。

助産師の仕事と求人状況を1分余りの動画でまとめて解説しています。

助産師の仕事と最新の求人状況

厚生労働省の資料(※1)によると、助産師は2018年末時点で全国に36,911人おり、2年前と比べると1,137人(+3.2%)増えています。

就業場所は病院と診療所が合わせて85%で、助産所が5.7%です。

助産師はお産の介助を主な仕事としており、保健指導や出産後のケア、育児指導を行っています。

少子化時代でも助産師の需要は高く、求人倍率も保健師や准看護師よりも高くなっています

助産師の数が少ない分、求人も少ないですが、基本は日勤で、夜勤や土日に働くことは少ないです。

助産師の仕事とは?

時期 妊婦さんの症状 助産師の仕事
妊娠初期(0~13週) 0~4周目は自覚症状なし、つわりなど。5周目以降、月経ストップ。流産に注意。 妊婦健診スケジュール、食事・運動・つわり対処法などの相談、オリエンテーションなど。
妊娠中期(14~27週) 食欲が回復し、乳房、お腹が大きくなる。 24周目以降、助産師が妊婦健診を担当可、検査・計測・保健指導ほか適度な運動のアドバイス、出産準備教室など。
妊娠後期(28~39週) 動悸、息切れ、胃もたれ、腰痛など。妊娠高血圧症候群に注意。 症状に対するトラブル対処法、保健指導、授乳準備のアドバイス、出産準備教室など。
出産(40週以降) おしるし、陣痛、破水。 陣痛柔らげるマッサージ、赤ちゃんの受け止め、へその緒切断、健康状態チェック、妊婦の状態によって薬で陣痛を起こしたり、帝王切開など医療処置あり。
お産後 病院で出産の場合、4~7日間入院、自宅の場合、家で安静。 母親の体調を回復さまざまなケア、必要に応じて電話・訪問での育児相談など。

助産師の主な仕事は、妊婦さんに元気でいてもらうこと、そして赤ちゃんの誕生をお手伝いすることです。

助産師が女性同士の立場で妊婦さんを支えながら、妊婦さんと出産に向けて共に考えるのです。

女性の妊娠前から、約40週間の妊娠期間と出産、産後のケアから退院、その後も母親と赤ちゃんをサポートします。

妊婦健診では、出産のために大切なことを妊婦さんに伝えながら、ふだんの何気ないことを話しあったりもします。

妊婦さんの身近な存在になることで、ちょっとしたことでも相談できるような関係を築くことが可能です。

助産院では、天敵や帝王切開などの医療の力が必要となった場合、産婦人科へ妊婦さんの搬送をお願いすることがあります。

出産の時は、妊婦の状態が正常な場合は助産師として助産行為を行い、異常がある時は医師との協働、または補助が重要な仕事です。

産後は新生児のケアを行い、こうした活動は有床または無床の助産所を開設し、地域で助産師として開業することができます。

助産師の多くは病院や診療所で働いていますが、最近は院内助産所や産後ケアという働く場もあるのです。

また、助産師の仕事は幅広く、母子保健センターや、行政関連の仕事をする助産師もなかにはいます。

助産師は、単に分娩介助をするだけではなく、思春期の児童、または生徒から子育て中の女性とその子どもに至るまでの健康を幅広く支援する仕事もあります。

助産師は、妊婦さんと赤ちゃんの命を守りながら、社会での生活を支援するために、社会福祉や教育などさまざまな分野の人たちと連携をしながら働いているのです。

助産師すみれさんの一日の働き方

すみれさん
現在医療法人の病院(産婦人科・小児科のみ。ベッド数112床)にて助産師勤務しています。
経験年数は20年です。
役職は特にありません。
看護師、保健師、助産師、養護教諭の資格を持ち、その他にマタニティヨガやベビーマッサージなどの資格も持っています。
ラクテーションコンサルタントに関しては資格試験は受けていませんが継続して勉強をしています。
現在の一日のスケジュールは以下の通りです。
助産師の一日
8:00 出勤
8:15 申し送り
8:40 褥婦や新生児の検温、新生児の沐浴、沐浴指導
10:00 退院診察の介助、
11:00 退院指導、授乳指導、退院対応など
12:30 昼食(ナースコール対応あり)
13:30 看護記録の入力
14:00 新生児の検温、授乳指導等
15:00 (予約がある場合)母乳外来に来た患者の対応
16:00 看護記録の入力
16:50 夜勤への申し送り
17:00 終業
すみれさん
以上ですが、これは分娩が無い場合の標準的なスケジュールとなります。
助産師業務なので分娩があれば分娩が優先になりますので、進行状態を見ながら入院対応をし以上の業務を振り分けて行うことになります。

助産師の年収、給与は?

厚生労働省の調べによると、助産師の平均年収は約560万円です。
看護師の平均年収が約479万円なので、その差は約80万円ほどあります。
(平成27年度の人事院発表の国家公務員の平均データを参考にした場合、年収は約555万円、給与月額は34万円程度です。)

助産師になる方法は?

助産師になるには看護師の免許が必要です。

そして助産師になるには、助産師養成機関に通う必要があります。

助産師の学校
①大学院修士課程(1年)
②大学専攻科(1年)看護大学卒
③助産師学校・養成所(1~2年)看護短期大学卒・看護専門学校卒
④専門職大学院(2年)
⑤短期大学専攻科(1年)看護短期大学卒・看護専門学校卒
⑥大学別科(1年)看護短期大学卒・看護専門学校卒

看護専門学校(3年)、看護短期大学(3年)、看護大学(4年)助産師選択コースからは、助産師国家試験を看護師国家試験を同時に受験します。

助産師の学校は定員が少なく、費用の安い学校ほど難しくなる傾向があります。

多くの学校で1次試験で国語、英語などと母性看護学、小児看護学などの筆記試験、2次試験で面接が実施されます。
(小論文が課せられるところもあります。)

助産師になるための学校の学費はどのくらい?

高校卒業後、大学に進んだ場合の1年間の授業料の目安です。

看護大学(国公立) 約60万円
看護大学(私立) 約160万~200万円

看護師資格取得後に助産師資格を取る場合、1年間にかかる授業料の目安です。

大学院(国公立)・2年 約60万円
大学院(私立)・2年 約120万円
大学・短期大学(国公立)・1年 約60万円
大学・短期大学(私立)・1年 約100万~180万円
助産師学校(専門学校)大学別科(国公立)・1年  約15万円
助産師学校(専門学校)大学別科(国公立)・1年 約50万~200万円

ただし、奨学金制度のある学校があります。

助産師国家試験に合格するのは年間2,000人余り、合格率は99%以上なので、やる気さえあれば助産師になれるでしょう。

アドバンス助産師とは?

助産師の実践能力を精査し、認証する仕組みがあります。
それがアドバンス助産師(CLoCMiP®レベルⅢ認証制度)と呼ばれるものです。
アドバンス助産師になるには、一定の基準をクリアする必要があり、認証されることにより、助産師として客観的な評価を受けることができます。
取得条件は、①~③の通り。

①満5年以上の実践経験を有する日本国助産師資格保持者である。
②CLoCMiP®レベルⅢ認証新規申請要件をすべて満たしている。
③過去にCLoCMiP®レベルⅢ認証取得経験がない。

認証されるためには、到達条件、必須研修、ステップアップ研修があります。
日本助産学会、日本母性衛生学会、都道府県母性衛生学会、日本母性看護学会、日本糖尿病・妊娠学会、日本看護学会-ヘルスプロモーション-学術集会、日本助産師学会、日本周産期・新生児医学会、日本新生児看護学会、日本母子看護学会。日本母乳哺育学会、日本周産期メンタルヘルス学会、国際助産師連盟(ICM)などいずれかの学術集会に出席する必要があります。
審査料は50,000円(税込)、5年ごとの更新制です。
『日本助産評価機構』より引用)

助産師さんインタビュー

助産師さんのインタビュー
助産師として活躍している(活躍していた)方に、助産師を目指した理由、仕事のやりがい、メリット、デメリット、印象的だった出来事、理想の助産師像、どういう人が助産師に向いているのかなど語ってもらいました。

やりがいのある助産師の仕事

(Mizさん、30代前半・京都府)

Mizさん
【プロフィール】
助産師資格取得:看護大学の助産師選択コース(同時取得)
最初の勤務先:専門病院
助産師のキャリア:15年未満
転職経験:なし
年収:就職直後500万円、退職前:700万円
Q1.
助産師になって良かったことは何でしょうか?
A1.
大きな責任を背負いますが、かなりのやりがいがあります。
自分が産むときに、色々判っていて良かったです。
Q2.
助産師になってのデメリットはありますでしょうか?
A2.
分娩が長引くと、なかなか帰れなかったり、慢性的にスタッフ不足でした。
Q3.
助産師になって一番印象的だった出来事を教えてください。
A3.
遺伝疾患を抱えている方の分娩が特に印象的でした。
Q4.
助産師として今後やりたい事、もしくは理想の助産師(看護師)像を教えてください。
A4.
『この人に会えてよかった!』と思ってもらえる助産師になりたいです。
Q5.
助産師に必要なこととは?助産師はどんな人に向いていると思いますでしょうか?
A5.
やる気と責任感が大切だと思います。
心身ともに強くなければ続けられないと思います。

助産師は女性を一生応援する事ができる職業

(すみれさん、40代前半・京都府)

すみれさん
【プロフィール】
助産師資格取得:看護大学→大学専攻科
最初の勤務先:大学病院
助産師のキャリア:15年以上20年未満
転職経験:3回
年収:520万円→550万円
Q1.
助産師になったきっかけを教えてください。(自己PR含む)
A1.
母性看護実習で助産師に直接指導をもらったときに、非常に専門性の高さを感じて憧れを抱くようになったから。
またその時に産婦人科医からも助産師に向いているような事を言われて目指す気持ちになった。
Q2.
助産師になって良かったことは何でしょうか?
A2.
命の誕生に携われること。
非常に喜びを感じることができること。
死産などもあるが、その悲しみを次への命に繋がるようなケアに携われること。
未来を感じることができること。
助産師の業務は非常に対象一人一人を大切に、看護師よりも高い責任感を持って携われることができること。
Q3.
助産師になってデメリットと感じたことを教えてください。
A3.
私は全くデメリットを感じたことはありません。
Q4.
助産師になって一番印象的だった出来事を教えてください。
A4.
助産師1年目の時に分娩を担当した患者さんから、退院時にお手紙をいただきました。
そこには「助産師さんがあなたではなかったら私は出産の痛みに耐えられなかったと思う」と、妊娠中から出産に至るまで非常に辛い期間だったことが書かれてありました。
陣痛の際も家族が誰もついてあげられなかったこともあり、夜勤帯での出産でしたが、その患者さんに付きっきりで最後まで援助させていただきました。
その方の出産は今だに忘れる事ができない出来事です。
Q5.
助産師として今後やりたい事、もしくは理想の助産師像を教えてください。
A5.
助産師と言えば「出産」のイメージが強いかと思いますが、助産師は今だに女性しか資格を取得できないものであり、女性を応援する職業だと思っています。
妊娠~出産、産後の一時期だけではなく女性を一生応援する事ができる職業だと思っていますので、いつか開業して年齢関係なく誰もが集えて笑顔になる場を作りたいと思っています。
またそんなケアができる助産師になりたいと思っています。
Q6.
助産師に必要なこととは?助産師はどんな人に向いていると思いますでしょうか?
A6.
助産師に必要なことは、状況判断能力と大胆な行動力なのではないかと思っています。
刻々と変わる状況を把握しその上で必要なケアをしなければならず、その能力は他の看護職より高いものが必要なのではないかと思っています。
また助産師は業務独占できる分野がありますので、大胆な行動力がないと務まらないとも思います。
他にも必要なことはありますが、特に高い判断力と行動力は必須だと思います。
あとは寄り添う心だと思います。

『助産師の仕事と求人状況は?』のまとめ

助産師の仕事と求人のまとめ
  • 助産師の仕事にはお産の介助、保健指導や出産後のケア、育児指導などがある。
  • 助産師の就業場所は、病院と診療所が85%で、助産所が5.7%である。
  • 助産師は全国で約3万6千人いるが、需要は高く、准看護師や保健師より求人倍率が高い。
  • 厚生労働省の調べによると助産師の平均年収は約560万円。
  • 助産師になるには、助産師養成機関に通う必要がある。
  • 助産師の合格率は99%以上で、毎年2千人が合格している。

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