働き方は施設サービスによってさまざま

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働き方はさまざま

私たちが24時間365日生活するようにお年寄りも24時間365日生活をしています。介護のお仕事は人間の暮らしそのものに密着したお仕事です。生活に支援が必要になったお年寄りを24時間途切れなく見守り、支援を行う介護のお仕事は24時間勤務の施設が多く、働き方もさまざまです。交代勤務のシフトの組み方も施設に寄って違うので、自分の生活スタイルに合わせた勤務を探すことが出来ます。

2000年4月、介護保険制度が始まりその広がりとともに、介護職員が活躍できる場所は介護施設の増加と共に着実に増えてきています。

介護サービス施設の種類

介護施設は大きく3種類に分かれています。施設自体が高齢者の生活の場であり、365日24時間体制で入所者の世話をする「入所型」、朝にお年寄りを自宅にお迎えに行き昼間は施設で過ごされ夕方にお送りする「通所型」、介護スタッフが高齢者の自宅を訪問する「訪問型」がその3つです。

働く施設の種類によって職務内容も変わってきます。 働く時間は日中のみ、あるいは日勤と夜勤のシフト制など、拘束時間も様々で給与体制も異なります。

 

入所型

特別養護老人ホーム(特養)

寝たきりや重度の認知症など、常に介護が必要な高齢者が入所する施設です。介護職の仕事は身体介護が中心になります。内訳は食事介助や排泄介助・入浴介助・移動介助・シーツ交換などで、日勤・夜勤・早番・遅番などに分かれて交替で24時間入所者のお世話をします。

また、従来型やユニット型など施設の作りに合わせて勤務人数やシフトも変わってくるかもしれません。2001年以前に建てられた介護施設においては従来型が一般的ですが、2001年以降に建てられた施設の場合にはユニット型であることが設置基準として盛り込まれているため、比較的新しい施設ならユニット型となっていますし、今後もユニット型が増えていくことが予想されています。

介護老人保健施設(老健)

医学的指導のもと、自宅に戻るための介護やリハビリテーションを行うことが特徴の施設です。交替勤務・24時間体制は特養と同じですが、理学療法士の指示に基づいて介護職がリハビリテーションを行うこともあります。リハビリを目的にしているため3ヵ月程度の入所者が多く、入所者ひとりひとりの特徴を短期間に把握する力が必要です。リハビリをおこなう専門職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など)との連携やサポートも老健でのお仕事をする上での特徴です。

有料老人ホーム

「健康型」「住宅型」「介護付」の3タイプがありますが、介護職が活躍するのは「介護付」タイプです。入所者の状態はさまざまで、要介護度の重い入所者には特養と同じように身体介護を中心に行い、比較的元気な入所者には、外出の付き添いやレクリエーション活動のサポートを行います。勤務体制は特養と同じく交替制です。

養護老人ホーム

訪養護老人ホームに入居する方々の日常生活をサポートするのは、介護職員と支援員で構成されています。介護施設と大きく違うのが、介護職員の人員が少ない場合もあります。軽い介護は支援員が行っても良いとされています。介護職員のサポートを行ってくれるため、身体的な負担は軽くなっています。 施設意義はあくまでも基本的なサポートのみとされ、一人で身支度できる方が入居対象となります。高齢化がすすむ今、常に介護を求める入居者も少なくなりません。年々、老人介護施設との差がなくなりつつあるのも現状にあるようです。養護老人ホームの求人には、未経験や、資格の持っていない方でも募集が多い傾向です。中には正社員登用を採用している求人もあるため、介護業界未経験な方でも挑戦しやすいといえるでしょう。24時間そこで暮らしておられるので勤務体制は特養と同じく交替制です。

ケアハウス

日常生活を自立して送ることができる高齢者向けの施設です。トイレや入浴は自立している入所者がほとんどで、介護職の仕事は身体介護よりも、身のまわりの世話や施設の掃除、身体の衰えを抑えるための運動指導、レクリエーション指導が中心です。他施設よりスタッフ数が少ないため、幅広い業務をこなす必要があります。ケアハウスで働くことのメリット介護職の負担が軽い施設があること、利用者との信頼関係が形成できること、レクリエーションが多彩であるということです。ケアハウスには介護型と一般型がありますが、一般型の場合、介護度が上がっていくと入居し続けることができません。また、要支援や自立の人も入居しているためほかの施設に比べて、介護度が軽い人が多く、介護職の介護ケアの負担が軽いというメリットがあります。

グループホーム

認知症の高齢者を対象とした施設です。戸建て住宅などで、少人数の高齢者がスタッフと家庭的な環境で暮らします。排泄介助や入浴介助などの身体介助、買い物の付き添いや施設の掃除など、入居者の介護レベルによって職務は変わります。認知症の入所者と長時間接することになるので、認知症に対する深い理解と思いやりが求められる職場です。

入居者の方の自分でできることを増やすのが目的なので、私たち職員は手を出しすぎず、ご利用者のできることを尊重し、自立を支援することが最も大切です。利用者がご自分らしく毎日を過ごせるようにサポートします。勤務は24時間の三交代の施設が多いです

通所型

デイサービス

朝から夕方まで施設に通い、食事や入浴、日常動作訓練、レクリエーションなどを提供します。高齢者を自宅まで送迎するので、利用者だけでなくその家族とも日常的に接することが他の施設との差異です。デイサービスの勤務は主に日勤のみの勤務時間となります。

デイケア

ご利用者は日中に施設に通い、高齢者向けのリハビリをメインとした通所型施設です。 生活介助とリハビリを提供することで、利用者の身体や認知機能を回復させ、より自立した日常生活を送れるようにする目的で運営されています。リハビリ自体は医師や理学療法士といったリハビリの専門家が行うことが多いので介護職は、リハビリ間に行われる介護サービスやリハビリの補助、利用者の相談役などを行います。デイケアでは介護職はご利用者が気持ち良く利用できるよう非常に重要な役割を担っています。勤務時間は主に日勤のみとなっています。

 

訪問型

サービス付き高齢者住宅

訪最近増えている施設の一つが「サービス付き高齢者住宅」です。居室はバリアフリー、安否確認や生活相談の提供などが行われ、訪問介護サービスなどと同様に利用できます。サービス付き高齢者住宅の勤務で必ず行う業務は2つあります。1つ目は、安否確認サービスとして1日1回以上入居者の状況を確認する業務。2つ目は生活相談サービスとして、介護や医療・生活についてなど、入居者のさまざまな相談や悩みに応える業務です。相談内容は居室の備品在庫が切れたというものから、入居者家族や外部サービスへ相談が必要な内容までさまざまです。ケアの専門家は相談に対応し、入居者が快適な生活を送れるように必要な援助をします。

訪問介護事業所

事務所から支援に必要なご利用者のご自宅に訪問し、生活の介護や身体介護をおこないます。 具体的には、料理や掃除・洗濯などの家事全般から日用品の買い出し(買い物代行)、そして食事や入浴・排泄などの各種身体介助などが中心となります。訪問する時間によって勤務時間は変動します。ほとんどが日中に訪問することが多く朝から昼まで、午後のみ、など短時間勤務もしやすいシフト制の事業所が多いみたいです。